特捜部Q~檻の中の女~初読み
特捜部Q~檻の中の女~
著者:ユッシ・エーズラ・オールスン
訳 :吉田奈保子
発行:早川書房
休憩含まないで、7時間
休憩含んで、4日
頼れる部下2名を同時に失った主人公の刑事カールは、新設部署のリーダーとして異動となった。
国内の未解決事件を追う特捜部、しかしメンバーはカールのみ。部屋は窓もない地下室。
やっと寄越された人員は、シリア系の変人アサド1人だけだった。
特捜部Qが手始めに取りかかったのは、女性議員のミレーデ失踪事件。
スッキリ解決というより、解決に至る道は歩きにくく到達点も曇り空だった、そんな印象を受ける一冊でした。
船旅の途中に行方不明になったはずのミレーデの独白と、
公私共に上手く進まないカールの2人の視点が交互にやってくる構成で、離れた2人の視点が段々と近づいていく過程は読んでいてとても面白かったです。
登場する人物も多いのですが、それぞれ特徴を分かりやすく端的に書いているので、混乱せず読み進めることが出来ました。
私がこの本を見つけた本棚には、このお話しかありませんでしたが、どうやらシリーズもののようです。
ご縁があれば、他の話にも出会えるでしょう。
やや薄暗くて重苦しい内容でしたが、とても面白かったです。